加藤シゲアキの直木賞ノミネートを知って、悔しいと思った

 

オルタネート

オルタネート

 

加藤シゲアキさんの「オルタネート」が直木賞にノミネートされた。一報を知ったのは、朝布団の中でたまたま開いたLINEニュースだった。おお、ついにと思った。デビュー作品から読んでいるし、その間に私はNEWSのファンになっていた。大変おめでたい話だ。

 

しかし、少しずつ違う感情が芽生えてきた。それに気づいてしまうから、私は「オルタネート」が手元に届いても読み始めることができなかった。おそらくこの作品で結果を残すだろう。それはとても悔しいことだなと。

 

自分が取り組む分野を決め、コツコツと続けること。結果を出すこと。それが創作分野であること。

成功している人はすべて同じようなことをしているだろうが、すごいと思った。

 

私は幼少期からなにか作ることが好きだった。小中学校では漫画やイラスト、大学では映画制作。社会人になってからは写真教室と脚本の教室に行っていた。でも、結局どれも途中で辞めて、いまに至っている。

世の中にはそういう人が星の数ほどいて、何かを作り出して結果を出す人なんて滅多にいない。それでも、憧れてしまう性分だ。結果だけをみて羨ましがっているようになっていて本当に失礼だと思うけど、定期的にやってくる病気のようなものだ。

いまとても格好悪い告白をしていると思う。ずっと思っていたことだった。けど、恥ずかしくて言えなかった。だから、それを認めるためにいま書いている。

 

以前タイプライターズで、又吉直樹さんと加藤シゲアキさんが芸能活動を行いながら作家活動をしていることに対して、中村文則さんと羽田圭介さんが「その仕事量で作家するのは狂っている」と言っていた。確かにその通りだろう。

RIDE ON TIMEのNEWS回で加藤さんは「アイドルやっている人は狂っている」と言っていた。ということは、アイドルをしながら作家をする加藤さんは真の狂人なのかもしれない(アイドル活動の中には作曲家・脚本家とかも入っている)。狂っていないと何事も秀でないと最近思う。

 

11月放送のタイプライターズは綿矢りささんがゲストだった。綿矢さんが芥川賞を受賞したとき、加藤さんは「スノボに向かう深夜バスで読んで、こんなことしている場合なのかと思った。僕の背中も蹴られた」と言っていた。

綿矢さんの受賞から15年近く経ち、いま加藤さんは「背中を蹴る存在」になったと思う。私の背中も蹴られた。

 

もちろんいままでも著名人が文筆業をして、受賞などをしてきただろうが、我々世代では加藤さんが先駆者だ。他はフォロワーかもしれない。

私はNEWSファンだし、加藤シゲアキさんのファンだが、今回のことはファンの気持ち以上のことを考えてしまった。ジャニーズが直木賞にノミネートすることの影響はとても大きい。話題になり本が売れること以上だと思う。小説関係の出版の裾野を広げる可能性すらあると思う。

 

そこで自分のことに戻ってみる。私はというと、はてなブログを書くくらいには狂っている。ここは笑うところです。

それに加えて、定期的に「脚本書くぞ!」「小説書くぞ!」とか思ってる人生って結構幸せじゃんと思って、これも笑ってしまう。

「ばしゃ馬さんとビッグマウス」という脚本家志望の若者を描いた映画がある。この映画を知ったときは、自分に似た人を見ることになりそうで、見ることができなかった。これを機に鑑賞して、「あ〜痛てぇ〜」って言いながらゲラゲラしようと思う。

 

繰り返しになるが、こういう類の話を恥ずかしいと思っていたけど、もういいじゃんと思った。みっともなくても、小説でも脚本でも書きたいけど書けないし、それを悔しいと思ってていい。

2年くらいずっと悔しかった。何にもならない日々にイライラしていた。未だに取り組むことすら決められていないことにも。苛立つくらいには若いのか、と思ったりする。とりあえずできることがブログを書くことだと思っていた。

 

脚本は明確な対立関係を作らねばならず(もちろんに画で分かるような)、正直性格的に向いていないなと思った。小説も同じようなところはあるけれど、やってみたいと思っている。あと、創作よりも自分の幼少期の話が面白いような気もしている。

それと、創作分野はすごく魅了的に見えるから、他のものより輝いて見えてしまうけど、別に創作分野だけではない。それが分かるくらいには大人になった。

 

‥ということで加藤さんの話題を借りて自分語りになってしまったが、「オルタネート」受賞して欲しいなと思う。私はNEWSファンになる前から「タイプライターズ」を見ていたので、ついあの番組を考えてしまう。又吉さん・中村さん・羽田さんはみんな芥川賞受賞者。作家ではあるけど、芸能人だから本を出せているという引け目を感じていた加藤さんが、他の3人と同じく一流の受賞者になるかもしれない。そう思っただけで、胸があつくなるし、嬉しい気持ちになる。受賞できなくても、書き続けてくれるだろうから楽しみだ。

 

ひとまず色々な思いを抱えつつ、「オルタネート」を読み進めることにします。

 

そして、完全におまけみたいになってしまったけど、NEWSシングル発売おめでとうございます!どの曲も最高だったよ〜!

 

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NEWSの「見せ方」

いままではNEWSの歌と演出が好きだと思っていた。

 

歌。楽曲が魅力的で、ジャンルが幅広い。一人ひとりの歌声を大切にしており、伝える力が強い。

ライブ演出。NEWSといえばそのライブごとにテーマがあるコンセプトライブだが、ストーリー仕立てあることにも注目したい。詳しくは省略するけど、そのストーリー部分に歌をうまく絡めて使っている。
また、ライブ中の映像は、アイドルらしさより、NEWSの思うかっこよさ・統一感を大切にしている。

 

けれど、この間のテレ東音楽祭を見たときに、違う言葉が思い浮かんだ。
もちろん歌も演出も好き。けど、もう少し広い言い方で、NEWSの「見せ方」が好きなのかもと。

 

その日披露される曲は、出番直前に分かった。『チャンカパーナ』と『ビューティフル』。
チャンカパーナ』は、4人時代最初のシングル曲であり、いまやNEWSの代表曲。横並びの4本のスタンドマイクの前で歌う曲。手越くんが脱退したあとに披露されたことはなく、一瞬身構えた。代表曲と言っても、3人になって披露されるなんて。

 

NEWSは横並びではなく、画面下側からぴょこんと飛び出して、アップで映った。カメラは水平方向に手動でくるくると動かせる…2018年のEPCOTIAライブで『チャンカパーナ』が披露されたときの演出だった。これには驚いた。


3人はニコニコとカメラ動かしながらカメラのまわりを歩き、シゲからまっすーにカメラがパスされ、小山くんはスルーされ…楽しそうに歌う。
4人のイメージが強いから、私のように身構えてしまった人も多かったと思う。それをこんな方法で見せるとは。

 

さらに、最後カメラをパスした先に、レンタルなんもしない人が現れ、驚いた。思わず「あっ!」と声が出ていた。

 

NEWSは、レンタルさんが見守る中、正面のステージでビューティフルを披露。曲の終わる頃「NEWSの歌を聴いてほしいとの依頼を受けた」というレンタルさんのツイート内容がテレビに映り、ステージは終わった。内容は実際にレンタルさんのTwitterでツイートされていた。

 

二重に仕掛けがあるステージ。4人時代の曲への気配り。NEWSらしかった。
この日は、まっすーのドラマ『レンタルなんもしない人』の最終日。どこまでがNEWS側の演出かは分からない(多分ラジオでそのうち教えてくれると思う)。でも、こうした見せ方のポテンシャルを持つのがNEWSだと思った。

 

思えば、はじめて3人のステージでもそうだった。6月のジャニーズ配信ライブJohnny‘s World Happy LIVE with YOU。手越くんが活動自粛中で、3人でのステージだった。緊張して、祈るようにライブを待っていた。NEWSの歌は手越くんの占める部分が大きかった。大丈夫だと思っていたけど、パフォーマンスが低下する可能性だってあった。見るのがこわかった。

 

ライブは想像していたものとは違った。3人は手越くんのパートを一部歌わず、残した。


一曲目『クローバー』。開始すぐ、メンバー作詞作曲のリレー形式のこの曲だと気づき、驚いた。一番最後が手越くんのパートはどうするのかと。前半は歌わず残し、後半のこの部分を歌った。

 

ずっと同じ景色見てきたね
君がいるから幸せ
幾千の悲しみや別れ乗り越えて
永遠に君に幸あれ

 

単にこの歌詞を歌ったことも充分感動的だが、実際はもっと複雑なことをしていたと思う。

この方法を取ったことで、続く曲すべてが、その場にいない手越くんへのメッセージになった。MCはなくて、言葉で言ったわけではない。けれど言葉よりも雄弁だった。周到で秀逸だった。


ラストの『U R not alone』。大サビの手越パートも歌われなかった。それまでの曲で表現されてきた思いと、3人の沈黙した表情。心を動かされて、泣いた。

 

ステージの使い方もよかった。『クローバー』ではステージ・客席と別の場所から登場した3人が、手越くんパートのインストが流れる中移動。センターステージに集合した瞬間、ペンライト風の客席ライトが中心のステージから外側に広がって点灯。『エンドレス・サマー』はトロッコに乗って移動しながら披露。
会場全体をうまく使っていた。そのせいかカメラも工夫され、飽きない画になっていた。

 

見終わって、「ああ、私の好きなNEWSだ」と思った。見せ方が上手なのは知っていたが、それが手に取るように分かった瞬間だった。「手越くんに合わせた高い音程の曲ばっかりだから歌えなかったらどうしよう」とか考えていた自分が、いま思うと恥ずかしい(ご存知のとおり、NEWS3人が、この鬼気迫るというか魂のパフォーマンスをしていたわけが、翌日の夕方に分かったのだった…ぴえん……。。)。

 

4人で披露していたものを3人でやろうとすれば、別の方法で見せる必要も出てくる。そして、それは図らずもNEWSのいい部分を引き出している。
私は手越くんが退所して、4人でなくなることが、ショックだった。今後4人のNEWSを見られない寂しさも定期的にやってくる。けれども、「この先もNEWSは大丈夫そう」「応援できそう」と思えたのは、HappyLiveを見ていたからだと思う。NEWSには「見せ方」の実力がある。

 

4人時代の曲を歌割りを変えて披露すること、プロとして歌いこなすこと、STORYライブをすること。それらは素人が想像しただけで難しいことだろうと思う。
雑誌等でこれからの展望を語るNEWSもすごく好きだ。けれど、何よりもパフォーマンスで見せてくれる姿勢が好きなのだと思う。だから、形が変わったいまも安心して見ることができる。

 

いまは新曲を唐突なタイミングで披露したり、情報を小出しにしている状態。近々動き出すんだろうな。これから何を見せてくれるんだろう。とにかく待ってる。

 

(追記)

安心して…って書いたけど、やっぱりまだいまのNEWSを見慣れていないので、緊張はする。テレ東音楽祭のときもしてた。

ただ、心の奥では大丈夫と思ってるのだよ。

熱のない世界には戻れない

昔からテレビでジャニーズを見るのが好きだった。テレビによく出ているから、特別グループや個人を応援していなくても、テレビだけで楽しい(とかいって好きな男性芸能人は大体ジャニーズだったけど)。ライブに行ったことがなく、ファンクラブに入っていなくても、年末はジャニーズカウントダウンを楽しみに見ていた。舞台やライブの宣伝でコメントする姿をよく見ても、その現場には行ったことがなく、近くて遠い存在だった。

 

2018年にはじめてあるグループのライブに行った。緊張していたし、勝手が分からない部分もあったけど、楽しかった。何より歌が上手で驚いた。
私は結構めんどくさい性格で、何万人のファンがいるグループだと、他の人の「好き」に敵わないと思っていた。ライブに行ってからも、「好きだけどファン未満」だった。そこから少しずつ時間をかけて、ファンになったと思う。

 

曲と音楽が好きで興味を持ちはじめたところ、彼らの存在が好きになった。姿を見るだけで嬉しい。雑誌の表紙、テレビ番組、ラジオをチェックする時間が楽しかった。

今年3月にアルバムが出たときは、はじめて発売日に購入した。これまでアーティストのアルバムの1位なんて、何千回、何万回と見てきた。それが、とても特別に感じた。

 

一方で、世界はこんなにも熱があるものなのか、とも思った。どの媒体にも、見たがっている人が存在している。私はそれを完全にハッピーなことと思えず、少しゾッとした。この世が感情を動かすものたちに溢れている。その事実を受け止めきれなかった。

 

彼に「活動自粛」が言い渡されたのは、4週間前。活動自粛は残念だし、仕方のないことだと思った。けど、その直後に出た「退所報道」にはひどく動揺した。もう姿が見られないかもしれない。4人で歌ったり、笑ったり、じゃれあったりする幸せな時間が終わってしまうかもしれない。そう思うと、自分でも驚いたことに、泣いてしまった。

 

ネットニュースやワイドショーの情報を見ると辛くなってしまうので、すべてシャットアウトした。いつも楽しみにしているサンジャポだけは見ることができた。映像には馴染みの顔がうつっていた。何カットか映る彼の映像。衣装を見ただけで、2016年のライブの会見、去年のライブのソロ曲だと分かった。

 

ああ、いつの間にかこんなによく知っていたんだな。ずーっと近くて遠い存在だった人たちが、身近な存在になっていたんだな。感情が動くくらい好きになっていたんだな。

 

私にとって、ただのテレビの映像ではなくなっていた。こんな気持ちははじめてだった。芸能ニュースは常に他人事で、冷やかしで検索するものだったのに。

「ファン」という当事者ってこんな気持ちなんだ。こんなに悲しい気持ちになるんだ。

 

4人のことばかり考える生活になっていたな。歌や、チームワークは奇跡だと思った。高音で抜けのある声の手越くん、高・低音を変幻自在に操るまっすー、癖のある声で曲にアクセントを与えるシゲ、安定感のある低音で支える小山くん。
個性がバラバラなのに、音楽をはじめるとビシッとキメてまとまる。ライブを「作品」ととらえて、完成度を高める姿勢も好きだった。

彼らが登場しただけで高揚する感覚があった。見ているだけで幸せだった。

 

だからもっと4人のNEWSが見たかった。NEWSの手越くんを見ていたかった。

 

ライブに行って好きになったのは手越くん。女性アイドルグループでも、誰か1人に目が止まるものだったんだけど、NEWSでは断トツで彼だった。


EPCOTIAの「TWINKLE STAR」を見て、あまりの可愛さとかっこよさに墜ちた。この頃は女性アイドルよりよっぽどぶりっ子って知らなかったな。同じライブでの「madoromi」、あまりの歌のうまさに震えた。最後のビブラートがいまも耳に残っている。

 

めちゃくちゃ可愛い笑顔と高音で歌う姿に目が離せなかった。イッテQでも見ていたけど、案外と顔がかっこいいと思ったことはなくて、ずっと知り合いだった人がいきなり恋愛対象になったみたいで、勝手にドキドキした(本当に勝手だけど笑)。顔が滅茶苦茶にきれいなのにひょうきんでギャグとか言ってふざけたり、NEWSのメンバーと一緒だと嬉しそうでしっぽ振って駆け回っている子犬みたいだったり…。

 

去年の1月頃、手越くんが某ゲームに「辞めたい」と書き込んでいることを知った。直感で、本当に辞めるかも、と思った。

当時はファンクラブに入っていなかったので、なんとかチケットを入手して、WORLDISTAツアーに参戦した。チケット入手からツアーまで時間があいたので、ライブ当日は気持ちが落ち着いていた。あれは一体なんだったんだろう。答えを1年後に知るとは思わなかった。結果的に最後のライブになってしまった。

 

多くの人が言及してた加藤シゲアキの言葉、「好きになりすぎない」。「好きになると深く傷ついて立ち直れなくなってしまうかもしれない」。好きになるってこういうことか。
でも、もう熱量のない世界に戻れない。好きな人たちのいない世界には。大げさだけど、世界の見方が変わってしまったと思った。

 

退所してから1週間、次々と情報が飛び込んでくるけど、いま書けるのはこれくらい。

色々書いたけど、実質応援できたのはここ数ヶ月だったな。去年と一昨年が何かと落ち着かない年だったから、ライブ映像もずっと見たかったのに後手後手になってしまった。遅すぎた。結局ライブも2回しか行けなかった。

 

それにしても…私ずっと前から、はてなのジャニーズブログのファンだったんですよね。愛があって、読み物として大好きだった。
みなさんの足元にも及ばないけど、ブログを書くまでNEWSを好きになると思わなかった。何が起こるか分からないなあ。